セラミドとは?全てが分かる教科書植物性セラミドとは

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植物性セラミドとは、米・トウモロコシ・大豆・こんにゃく芋などといった植物から抽出されたセラミド成分のことを指します。植物由来のため、化粧品やサプリメントに配合しても、身体に優しく刺激になりにくいという特徴を持っています。
しかし、米・大豆・麦由来の場合、人によってはアレルゲンとなるケースも少なくないので、最近ではそのリスクが少なくセラミドの含有量が多い、こんにゃく芋由来のセラミドが注目されています。

植物性セラミドのメリット・デメリット

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動物性セラミドと同じく天然由来の植物性セラミドは、肌への浸透力が高いことがメリットとして上げられます。また、原材料となる植物のほとんどが普段食用として私たちが食べているものなので、他の種類のセラミドと比較して、身体に優しく刺激になりにくいのが魅力です。そのため、酷い敏感肌やアトピー肌にも安心して使用できる成分として、低刺激なスキンケアシリーズに多く採用されています。
動物性のセラミドに比べ、安価なものが多いというのも、植物由来の大きなメリットでしょう。
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植物性セラミドのデメリットには、動物性のセラミドに比べると、多少効果が弱いという点です。植物由来の成分ですので、人間の肌にあるセラミドとは微妙に構造が異なっており、そのため親和性に関してはどうしても低くなってしまうのです。
また、米・麦・大豆などから抽出されたセラミドは、それらをアレルゲンとする人にはおススメできません。こんにゃくセラミドなど、アレルゲンになりにくいものを選んでくださいね。

植物性セラミド配合化粧品の選び方

肌の一番表面にある角質層へセラミドを届けるには、スキンケアで直接肌に浸透させるのも有効な手段です。しかし、酷い乾燥で敏感になっているようなお肌には、スキンケアであっても刺激となる場合があります。その点で植物性セラミドは動物性などに比べ刺激が少ないので、安心して使用することができると思います。

現在注目されているこんにゃくセラミドは保湿力が高く、植物性セラミドの中でも肌馴染みが良いとされています。動物性のセラミドほど高価ではないため、1度に多量の化粧品を使えるので、結果としてより美肌に役立つ場合も多いようです。

しかし、低刺激で安全性が高い植物由来といっても、原材料によってはアレルギーを引き起こしてしまう可能性もあります。特に米・麦・大豆はアレルゲンになりやすい原料なので、アレルギーのある方は必ずチェックしましょう。

アレルゲンとなる可能性の低いこんにゃく由来のものは、そういった意味でも優れているといえますね。

セラミド化粧品の効果的な使い方【美容液編】

セラミド化粧品の効果的な使い方【洗顔料編】

セラミド配合の美容液を選ぶポイントには、「セラミドの種類」と「配合量」が挙げられます。セラミド化粧品に求められているのは、いかに保湿力が高いかという点。そういった意味では、人の肌にあるセラミド成分と似ている「ヒト型セラミド」がおすすめですが、生産コストが高くなるのが難点。

セラミドの中でも比較的安価な「植物性セラミド」なら、セラミド配合量も多くて肌にやさしいので、美容液の配合成分としておすすめのセラミドだと思います。

化粧品に入ってる植物性セラミド成分辞典

◆天然セラミドの代表的な成分名

  • 「加水分解コンニャク根」…こんにゃく芋から抽出されたセラミド
  • 「グルコシルセラミド」…米から抽出された水溶性のセラミド
  • 「トウモロコシ胚芽抽出物」…トウモロコシの胚芽から抽出されたセラミド含有の植物油
  • 「コメヌカスフィンゴ糖脂質」…米ぬかから抽出されたセラミド
  • 「セラミド糖脂質含有米エキス」…お米から抽出されたセラミド
  • 「セラミド含有米抽出物」…お米から抽出されたセラミド

植物由来のこのセラミドに注目!

成分名 「加水分解コンニャク根」 参考商品 「モーニュ」

「植物性セラミド」の原料となる植物の中でも、こんにゃく芋の含有率はとても高く、麦や米の7~15倍も多く含まれています。比較的安価に大量生産が可能であり、またアレルゲンとなる心配もほぼないので、敏感肌やアトピー肌の方にも安心して使用することのできるセラミドと言えるでしょう。
参考商品としてご紹介している「モーニュ」では、早稲田大学と共同開発し特許も取得している「加水分解コンニャク根」というこんにゃくのセラミド成分を、スキンケアシリーズの全ての商品に配合しています。
化粧品に配合されている豊富なセラミドが、デリケートになっているお肌を優しく潤しながら、バリア機能を向上させ外部刺激からお肌を守ります。

「モーニュ」公式URL:http://www.moonyu.jp/

加水分解コンニャク根の研究成果

こんにゃくセラミドの安全性や優れた保湿性は、特許を取得済みであることや技術専門紙に掲載されていることからも折り紙つきです。こんにゃくセラミドが、なぜそれほど効果が高いのか、他のセラミドとの比較も参考にしながら見ていきましょう。

特許取得済みの「こんにゃくセラミド」

こんにゃくセラミドは特許取得済みの成分です。特許公報(特許番号:第4596373号)にその旨が記載されています。それによると、2005年8月から株式会社スイスロワールと早稲田大学の共同開発で研究が行われ、2010年10月に「保湿効果を有する低粘性化グルコマンナン含有組成物の製造方法」の特許が認められていることがわかります。[1]

保湿データの比較からも分かる保湿度の高さ

「加水分解コンニャク根 保湿度データ(グラフ)」では、他者の保湿データと比較した結果、保湿度が特に優れていることがわかります。他社製品Aでは150%程度、他社製品Bでは、150%~200%の間であるのに対し、加水分解こんやく根液は350%を超えています。通常、100%を超えたら保湿効果があるとされていますが、加水分解コンニャク根液の場合、十分保湿が得られる他のものと比べても、約2倍以上の保湿が得られるということです。

参考:特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

技術専門紙「FRAGRANCE JOURNAL」でも紹介されている

技術専門雑誌でも、こんにゃくセラミドの研究成果が示されています。

2008年 5月号掲載『こんにゃく由来グルコマンナンの化粧品原料への応用について』

FRAGRANCE JOURNAL の2008年5月号では、「蒟蒻粉溶液の低粘性化能を有する新規微生物の単離及びそれを用いた化粧品原料への応用」という記事が掲載されています。[2]

ここでは、保水性の高いこんにゃくのグルコマンナンを、化粧品原料へと応用するために行った研究が書かれています。保湿効果を得るために化粧品に使うことが難しいとされていたこんにゃくを、微生物の力を用いて原料とすることを可能としたものです。研究結果では、粘度の調整が可能であり、長期保存にも適した応用力の高い、優れた化粧品原料であることが示されています。

2015年6月号掲載『こんにゃく由来セラミドの単離精製について』

2015年6月号では「新規機能性材料としてのコンニャク由来グルコマンナンオリゴ糖の構造解析」という記事が掲載されています。[3]

ここでは実際にこんにゃくから美容成分であるセラミドを検出、単離精製に成功したことが示されています。低分子化されたこんにゃくグルコマンナンが、化粧品や食品などさまざまな分野への応用が可能であるとしています。

こんにゃくセラミドの優れた特徴

こんにゃくセラミドは、他のセラミドと比較しても以下のような特徴のある、とても優れた成分です。

アレルゲンになりにくいなどお肌への悪影響が少ない

1,000年以上も昔から日本で食されてきたこんにゃくは、原料としてより安全であるといえます。こんにゃくには化学合成物質を使用せず、なおかつ食物としてもアレルギーの問題がありません。

また、こんにゃくを化粧品に利用するさい、生成に必要なSW10とSW12という微生物も、土から得られた無害なものです。

参考:FRAGRANCE JOURNAL2008年 5月号掲載/「蒟蒻粉溶液の低粘性化能を有する新規微生物の単離及びそれを用いた化粧品原料への応用」より
https://yondemill.jp/contents/21969

米や大豆、小麦などの食品から植物性セラミドは生成できますが、これらの食品はよくアレルギーの元となっています。原料がたとえ安価でも、お肌に安全に使えるという点では、こんにゃくに劣ります。

動物の感染症が盛んに問題視されてきたいま、植物性で、しかもアレルギーの少ないこんにゃくセラミドは、化粧品の成分として優れた原料なのです。

参考:FRAGRANCE JOURNAL2008年 5月号掲載/「蒟蒻粉溶液の低粘性化能を有する新規微生物の単離及びそれを用いた化粧品原料への応用」より
https://yondemill.jp/contents/21969

蒟蒻球根に多種類のセラミドが含まれている

蒟蒻の球根には、グルコマンナンという成分がたくさんあり、非常に保水性が高いとされています。それはグルコマンナンには、5種類のグルコセラミドと2種類のセラミドが含まれているためです。このセラミドは、他の植物セラミドよりも保湿性が高いことが研究で分かっています。

参考:FRAGRANCE JOURNAL2015年 6月号掲載/「新規機能性材料としてのコンニャク由来グルコマンナンオリゴ糖の構造解析」より
http://www.fragrance-j.co.jp/book/b209937.html

現在、加水分解こんにゃく根が含まれた化粧品シリーズが販売されていますが、その高い保湿力はこのグルコマンナンに含まれる多種類のセラミドを、特許技術を用いて抽出しているからに他なりません。

遺伝子組み換えの心配が低い

米や小麦、大豆などは、海外で遺伝子組み換えによって作られているものも多く、その点でもこんにゃくのように安全な原料とはいえません。

こんにゃくは国内での生産量も高く、大豆などのように輸入に頼ることがないものです。

参考:農林水産省/「こんにゃく芋の動向」
http://www.maff.go.jp/kanto/seisan/engei/tokusan/sanchi/pdf/konnnyaku.pdf

海外では遺伝子組み換えによる作物が盛んに作られています。その点、遺伝子組み換えで作られることがないこんにゃくは、原料がこんにゃくというだけで安心して使える食物です。

4種のセラミドのうち「こんにゃくセラミド」は植物性

セラミドには大きく分類して「ヒト型セラミド」「擬似セラミド」「動物由来のセラミド」「植物由来のセラミド」の4種類があります。こんにゃくセラミドは「植物由来のセラミド」に該当します。以下ではそれぞれ4種のセラミドのメリット・デメリットを解説していきます。

ヒト型セラミドのメリット・デメリット

ヒト型セラミドは、人間の体内にあるセラミドとほぼ同じ化学構造だと言われていて、お肌との親和性で言えば一番高いタイプのサラミドです。しかし、ヒト型セラミドは水溶性が低いため、浸透しづらいという欠点があります。安価に作られたヒト型セラミドの化粧品では、油や乳化剤などの添加物でこの欠点を補っています。保湿力、浸透力があっても、添加物などで肌が荒れるタイプの人には向きません。

擬似セラミドのメリット・デメリット

擬似セラミドは、本来セラミドとは言えないものですが、それに似た成分ということで、セラミドという名称がついています。原料は石油であり、化学合成して保湿成分を作り出しています。大量生産が可能であり、価格も安いことから、セラミド化粧品の配合成分としてよく使われています。しかし、原料が石油で、しかも化学合成により作られてものであることから、安全性が問題視されています。お肌への悪影響を考えると、決して安全なセラミドとは言えないでしょう。

動物由来のセラミドのメリット・デメリット

動物由来のセラミドはよく、天然由来のセラミドと言われています。お肌の親和性もヒト型セラミドと同様で高く、しかも浸透しやすいというメリットをもっています。

しかし、動物由来のセラミドは、価格が高いという点がデメリットとなっています。また、近年の感染症問題など、原料自体の安全性や原料の確保も不安定であることも懸念点です。天然であるがゆえに、安定した生産が難しいセラミドです。

植物由来のセラミドのメリット・デメリット

植物由来のセラミドは、植物から得られるセラミドそのものや、微生物の力を利用して培養や発酵させたものがあります。

微生物を利用すると、大量生産が可能であり、コストも抑えることができます。

しかも、こんにゃくセラミドの場合、微生物の培養時間によってその粘土が自由に調整でき、クリーム、ゲル、ローションにスプレーなどあらゆる形で利用することができるようになりました。お肌だけではなく、髪のケアでもシャンプーやリンスといった商品に使用することが可能とされています。

参考:FRAGRANCE JOURNAL2008年 5月号掲載/「蒟蒻粉溶液の低粘性化能を有する新規微生物の単離及びそれを用いた化粧品原料への応用」より
https://yondemill.jp/contents/21969

成分名 「コメヌカスフィンゴ糖脂質」 参考商品 「RED B.A」

米ぬかや米胚芽から抽出された糖脂質を、「コメヌカスフィンゴ糖脂質」と言います。植物性セラミドとしては珍しく、人の肌にあるセラミドと同じような構造を持っているため、保湿効果の高い植物性セラミドとして期待されています。
ただアレルギー体質の方などには、お米がアレルゲンとなる場合もあるので、注意が必要な成分でもあります。参考商品の「RED B.A」にもこの保湿成分コメセラミドが入っています。
ポーラオリジナルの複合保湿成分「BAリキッドE」、角質層の透明感へ導く「EGクリアエキス」、肌の弾力をサポートする「YACエキス」などを配合し、濃密なとろみがあるのが特徴。最先端の技術で作り上げられたエイジングケアラインです。

「RED B.A」公式URL:http://net.pola.co.jp/beauty/products/html/item/002/020/item147865.html

成分名 「グルコシルセラミド」 参考商品 「ウフドール」

「グルコシルセラミド」は、こんにゃく・小麦・米・大豆などに含まれる植物性セラミドの一つです。高い保湿効果を持っている成分で、角質層でセラミドが作られる時の元ともなるため、バリア機能を正常に整えてお肌の健康を保つサポートをします。
参考商品である「ウフドール」では、主成分となっている「マゴジャクシ菌糸体」に、保湿効果を高めるため、お米由来で水分を保持する効果のある「グルコシルセラミド」と水分をキャッチする「グリセリン」、水分を抱え込む「ヒアルロン酸」の3成分を目いっぱい配合。
水分を「捕まえる」「抱える」「閉じ込める」効果で、時間が経過しても内側から潤いが続く美肌へと導く、超シンプルケアを実現しています。

「ウフドール」公式URL:https://www.oeufdor.com/campaign/regular.php

自分の肌に合うかは、ココをチェックしよう!

植物性セラミド配合の化粧品を選ぶ時は、まず原料は何かをチェックすることをおすすめします。低刺激で、敏感肌やアトピー肌の方にも、安心して使用できる成分ですが、米・小麦・大豆など原料によってはアレルゲンとなる可能性があるためです。特にアレルギーを持っている方は、必ずチェックしたいところ。

また、成分名からは由来までわからない場合もありますので、本格使用前のパッチテストは必ずおこなうようにしましょう。

伊藤まゆ先生

監修ドクター:伊藤まゆ先生

■伊藤まゆ先生 プロフィール

M’sクリニック南麻布 院長
聖マリアンナ医科大学卒業後、同大学病院、関連病院にて消化器・一般外科に従事。「Zクリニック青山」「メディアージュ銀座クリニック(院長)」を経験した後に、「M’sクリニック南麻布」を開院。消化器外科医と美容医療の経験をもとに「体の内と外からの抗老化医療」をコンセプトにした診療を行っている。
「M'sクリニック南麻布」公式URL: http://www.ms-clinic.net/